楽天岸孝之投手がアクシデントに動じず、首位オリックスを5安打で完封した。自身2年ぶり、チームの今季完封一番乗りとなった。

午後6時の試合開始に向けて調整を続けていたが、試合用の選手道具が届かなかった。チームは前日10日までペイペイドームでソフトバンクと戦い、この日飛行機で福岡から仙台へ移動。選手やスタッフらは予定通り本拠地・楽天モバイルパークへ到着したが、道具を載せた用具車が、高速道路の事故渋滞に巻き込まれた。

開始予定は同7時、さらに同7時45分へ変更された。同10分ごろに用具車が到着。同46分にようやくプレーボールした。岸は遠征に同行せず、仙台に残留していたため影響は少なかった。2度の試合開始時間変更も「逆に気温も下がってちょうど良かったかなと」と一蹴した。1回2死一、二塁のピンチも頓宮を内角高めの直球で空振り三振。以降はリズムに乗った。

キレのある直球とチェンジアップを中心に108球無四球で、地元仙台で初の完封劇。「開始時間が遅れたにもかかわらず、たくさんの方が暑い中待っていただいた。何とか勝って喜んでもらえたらなと思って頑張りました」。1時間46分の遅延を、2時間37分の短縮ゲームでリカバーし、2万2313人のファンたちへ感謝した。【湯本勝大】

【関連記事】楽天ニュース一覧