“三刀流”のバットで打撃道を究める。巨人門脇誠内野手(22)が25日、前日24日の納会ゴルフから自己流スタイルを発見した。来季は最低でも3本の試合用バットを常備していく。

人生初のラウンド。23日のファンフェスタ後に閉店間際のスポーツ用品店に駆け込み、ウエア一式を購入、クラブは代木に借りて臨んだ。スコアは141。序盤はうまく球を捉えるも、慣れ始めると逆に「全く打てる気がしない」とミスが増えた。試行錯誤の中で、ひらめきの種があった。野球と同じくゴルフも左打ち。打つ前に、あえて素振りを左で1度もせず、右だけすると、打てるイメージがわいた。「バットもずっと同じ感覚だと慣れてくる。それは自分にとってはあかん」との持論が生まれた。

ゴルフがヒントとなり、打撃の進化論を導き出した。「慣れるのが嫌なので。3本でスタートかな。あとは何本態勢で挑もうかという感じ」とあえて違うバットを握ることで、感覚を変える。メーカーはゼット、アシックス、多くのメジャーリーガーが愛用するマルッチなどで、重さ、太さ、長さもバラバラ。門脇は日差しの強さ、影なども敏感に感じながら打席に立つ。「なんとなくですが、景色、頭の感覚の一致」と複数の中から最も打てるイメージが膨らむ1本を選ぶ。

今季は後半戦で打率3割2分をマーク。アジアプロ野球チャンピオンシップの決勝韓国戦ではサヨナラ打を放ち連覇に貢献した。来季は打率3割、出塁率4割が目標。独自の感覚を研ぎ澄ませ、2年目で居場所を固めていく。【上田悠太】

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