BブロックでIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(27)が、3戦全勝で石井智宏とともにトップに立った。オカダは、小島聡と激闘の末、短距離式ラリアット、レインメーカーで勝負を決め、勝ち点を6に伸ばした。

 若き王者の進化が止まらない。16分過ぎ、小島を追い詰めたオカダが、レインメーカーのポーズをとって、試合を決めにかかった。グロッギー状態の小島は、その瞬間に起死回生の逆転を狙っていた。オカダが、小島の右腕を引っ張り込んだ瞬間、小島の左ラリアットがのど元に襲いかかった。しかし、それを読んでいたように冷静にかわすと、もう1度腕を引っ張り、右からのレインメーカー。鮮やかに勝利を決めた。

 IWGPヘビー級王者として全勝優勝を目指すと宣言したオカダは、Aブロックの大混戦を尻目に、開幕3連勝。早くもBブロックでは、石井と2人だけの全勝となった。試合後、リング上で恒例のマイクパフォーマンス。「今日で3勝。勝ち点6。残り7試合、全部勝たせてもらいます」と、別府のファンに全勝優勝を宣言した。

 前回優勝の12年は、初出場の勢いで、予選リーグ3敗ながら決勝に勝ち上がり優勝。しかし、今回はIWGP王者として、1試合1試合その実力を見せつけながら勝ち進んでいる。驚異のスタミナに、トレーナー作製の食事メニューを加え、長期間を乗り切る体を作り上げてきた。

 第4戦は、大阪大会でいよいよIWGPインターコンチネンタル王者後藤との頂上決戦だ。「後藤さんは、インターコンチネンタル王者かもしれないけど、オレからしたらただの後藤。しっかり、IWGPヘビー級王者に挑戦してきなさい」と上から目線で挑発した。そんな言葉が尊大に映らないほど、今のオカダは強い。【桝田朗】