ボクシング亀田3兄弟のいとこ亀田京之介(20=協栄)が、東日本新人王戦予選1回戦で稲森卓也(川崎新田)を3回TKOで下し、2回戦に駒を進めた。

勝利後、控室に戻った亀田は「全部空回り。悔しいです」と涙を流した。力の差はあり、余裕を持って試合に臨んだ。だが、1回1分過ぎに左フックでダウンを奪うと「倒そうと思って、焦ってしまった」。カウンターを狙おうとし、手数が落ちた。それでも左ジャブ、フック、右アッパーなどが効果的に当たり、3回終了時に相手が棄権。勝利が舞い込んだ。

亀田は18年元日にプロデビューも、2回TKO負け。その後2勝し、これがプロ4戦目だった。ジムの金平桂一郎会長は、涙を拭う亀田に「持ってるもの1つ1つはいい。まだ点と点で、線になっていないだけ。そんなに落ち込む内容ではない」と言葉をかけた。

前日計量では、新人王戦出場の理由を「亀田家で誰も(新人王戦に)出ていない。今まで“かませ犬”とか言われてきたけど、優勝したら、そうじゃないと言える」と語っていた。亀田家初のタイトルへ、まず1歩前進した。次戦の相手は優勝候補の牛島龍吾(八王子中屋)。「今のままでは100%(勝つのは)無理ですよね」と話し「負けたら笑いものになる。全部見直す」と自分を戒めた。