WWEで「ファイナルボス」と呼ばれる里村明衣子(41=センダイガールズ)が2度目の挑戦で念願のNXT UK女子王座を獲得した。王者ケイ・リー・レイ(28)に挑み、必殺のスコーピオ・ライジングで3カウントを奪って勝利。今年3月の初対決では届かなかったNXT 女子UK王座を手にした。里村にとってWWE王座の初戴冠。19年8月に同王座を獲得後、最長王座保持を更新し続けたレイの記録を649日で止めてみせた。

レイのDDTや強烈なスーパーキック3連打をしのいだ里村は、岩石落とし固め、デスバレーボムで反撃。王者得意のゴリーボムやセントーンを浴びたものの、何とか2カウントで返した。場外でもデスバレーボムをさく裂させると、逆にゴリーボムでエプロンにたたきつけられるなど一進一退の攻防が続いた。

絶対王者と言われるレイの驚異的な粘りに苦しめられながらも、裸絞めで相手体力を削り、デスバレーボムでマットに倒すと、最後は必殺技で仕留めてみせた。里村は会場全体に広がる鮮やかな祝福の紙テープを浴びながら、コーナーによじ登ってベルトを高々と掲げていた。

里村は5月13日のUK大会で、次期挑戦者決定ガントレット戦で勝利。2度目の王座挑戦権を手にした。さらにリングで対峙(たいじ)したレイに不意を突かれ、スーパーキックを浴びている因縁もあった。「私がケイ・リー・レイの支配を終わらせる。覚悟しておけ」と怒りの表情で王座を奪い取る覚悟を示していた。