大相撲の横綱鶴竜(井筒)が10日、巡業先の福島市で34歳の誕生日を迎えた。

報道陣から「めざせ! 2ケタ優勝」と記されたケーキを贈られ、付け人に囲まれてバースデーソングで祝福されると笑顔を見せた。7月の名古屋場所で6度目の優勝。幕内で8番目の年長も、衰え知らずの強さを見せた。それだけに2ケタ優勝についても「それを願って、ろうそく(の火)を消した」と意欲的。6度目の優勝で「2ケタ優勝に向けてスタートの一歩が踏み出せた」と力を込めた。

34歳の目標は「土俵に上がり続けること」と語る。故障で休場も増えたが「土俵に上がれば結果はついてくる」と、自信をのぞかせた。一方で「あと5年はありえない」と、現役が長くないことも感じている。そんな中、この日は前日9日に続き、前頭大栄翔に胸を出した。積極的な後進の指導は、自らの座を脅かす存在を育てることに直結。それでも「そういう風にして時代は変わっていくもの」と、悟ったように話した。