大相撲名古屋場所(7月4日初日、ドルフィンズアリーナ)で関脇復帰が確実の小結御嶽海(28=出羽海)が11日、都内の部屋で稽古を行い、約2時間、基礎運動を中心に汗を流した。付け人に後ろからまわしを引っ張らせた上で押す稽古を行うなど、工夫を凝らして下半身に負荷をかけた。「押す時に後ろに人をつけてというのもいい稽古になる。(やり始めたのは)最近。やっぱり最近、勢いで出れないんで」と説明した。

来場所は昨年春場所以来1年4カ月ぶりとなる地方場所開催。名古屋は3年前の18年に初優勝を果たした場所だ。「たまーに(当時の映像を)見ますけど。やっぱり速いなと、いい動きしているなと。そういうのは思います」と振り返る。

年齢を重ねて変化を感じている。「やっぱり年を取ってくると我慢できなくなってくるんですよね。土俵上で。仕事全般でも、22、23歳で上司に怒られて耐えられたけど、さすがに30を超えて怒られるとちょっとうんってくるじゃないですか。それと一緒ですよね、きっと。22、23歳で我慢しても良かったものが、今は我慢というか体が動いちゃう、あっ相手の形だ、やばいって体が動いちゃう。(課題は)どっしり感かな」。現在必要とするものは「我慢する力」だという。

夏場所では2桁白星に到達し、来場所は大関とりの足固めとしたい。2度の優勝経験を誇る実力者は「(目標は)2桁」ときっぱり語った。