TBS系ドラマ「水戸黄門」の格さん役で知られる横内正(75)が17日、亡くなった神山繁さん(享年87)をしのんだ。

 横内は、都内で舞台「THE FACTORY」(2月24~26日、東京・CBGK)の制作発表に出席した。「大好きな俳優さんでした。自分は俳優座で神山さんは文学座、年齢も一回り上でしたが、若い時からよくしていただきました。お人柄もよく、的確な指摘をいただいて、すごく尊敬する方でした」と振り返った。

 神山さんの京都の自宅の前は、よくドラマや映画のロケに使われた。横内は「ロケをしていると『元気か?』と、もてなしてくれました。大変敬愛する先輩でした。平幹二朗さんが亡くなり、神山さんまで亡くなられてしまった。目標とする俳優さんたちが、逝ってしまって寂しい。僕も、あと何年かは神山さんの後を追いかけて仕事をして手向けにしたいと思います」と話した。

 舞台「THE FACTORY」は能楽師狂言方の大蔵基誠(37)が脚本、演出を務める。日本の古典芸能の能狂言、津軽三味線、尺八、和太鼓、ソードアート、ダンスなどを融合させ、横内ら3人の俳優が芝居仕立てで解説する。大蔵は「芝居という形で、演奏だけでは語れないところを楽しみながら、日本の文化を老若男女に知って欲しい」。横内は「客席の方で拝見したいなという思いを持っている。パフォーマンスがメインだと思うので、皆さんが感じ取ってくれるお手伝いが出来れば」と話した。