劇団四季の元代表で、「キャッツ」「ライオンキング」のミュージカルを手掛けた演出家の浅利慶太(あさり・けいた)さんが13日午後5時33分、悪性リンパ腫のため都内の病院で亡くなった。85歳だった。

 ミュージカル「夢から醒めた夢」を書いた作家赤川次郎氏のコメント ミュージカルへの功績は誰もが知るところだ。けれども、私がまず思い出すのは、オペラ「蝶々夫人」の鮮烈な舞台。そして、何度か拝見した、舞台で俳優たちを演出するときの、まことに生き生きした姿である。この人は本当に演劇が好きなのだ、と思った。色々に語られることはあっても、浅利さんは何よりまず「ヴェニスの商人」「ひかりごけ」の演出家なのである。その情熱は、浅利さんが育てた数多くの俳優たちの中に生き続いていくだろう。充実の人生に敬意と感謝を捧げたい。