仙台の渡辺晋監督(41)が珍しく“口撃”に出た。紫山で練習を行った2日、明日4日に対戦する清水のMF八反田康平(25)に対し「思い切りつぶしに行く」と宣言。昨季仙台に在籍した「教え子」を名指しして、勝利への執念をのぞかせた。次戦から約1カ月間での10試合(リーグ、カップ戦含めて)を第1ステージの「ヤマ場」と位置付けた指揮官。ホームで迎え撃ち、リーグ戦負けなしの勢いを加速させるつもりだ。

 普段はクールな渡辺監督が闘志をむき出しにした。「出て行った選手の活躍は個人的にはうれしく思う」と前置きした直後だった。「(八反田を)思い切りつぶしに行く」。今季清水へ戻り、開幕から2戦連続で先発フル出場を果たすなど存在感を出す教え子を、名指ししての標的宣言。八反田への愛情の裏返しと、清水戦にかける思いが強く表れていた。

 この日は紫山での練習だったが、報道陣にのみ冒頭30分間を公開。後に行われた紅白戦やセットプレーなどは非公開だったが、練習後に取材に応じた。「勝ち点3に近づく第1歩にするために、隙を与えず隙を突かなければいけない」と引きしまった表情で語った。そのために、昨季仙台ではリーグ3戦出場にとどまっていた八反田に対しても、細心の注意を払う構えだ。

 今後を占う大事な一戦を何としても勝ち取りたい。先月28日のナビスコ杯名古屋戦こそ3失点で敗戦したが、リーグ戦は3戦負けなしをキープする。リーグ、カップ戦含めた10番勝負のスタートを白星で飾れば、ビッグウエーブに乗り「上位も見えてくる」はずだ。

 準備はできている。名古屋戦の反省となった、攻め残りからの相手カウンター攻撃も阻止すべく、あらためて切り替えの大事さを説き、組織力向上も図った。攻撃面では「ゴールを奪わなければ勝てない」と話したが、好調なFWウイルソンはじめ金園、山本が復帰するなど明るい話題もそろう。

 ただ、当日は雨予報のまま。それでも渡辺監督は「(ぬれて)ボールが走るなら大歓迎。ホームですし、負けられない」。天気も味方につけ、勝利だけを見据えた。【成田光季】