残留が遠のく敗戦となった。清水は浦和に完敗し、これで田坂和昭監督(44)が就任後、6戦勝ちなしとなった。1点を追う前半38分にFW鄭大世(31)が左CKからヘディングで合わせて同点とした。しかし、後半序盤にチャンスを逃し続けると、同10分に勝ち越しゴールを献上。同点を狙う攻撃的な選手を投入するも、21分と終了間際に失点。J1残留へ、崖っぷちに追い込まれた。

 清水の頼れるエースが会心の一発をぶち込んだ。1点を追う前半38分、3戦ぶりにスタメン復帰したMF大前元紀(25)の左CKからFW鄭がヘディングで合わせて、ネットを揺らした。前節鳥栖戦は両チーム最多6本のシュートを放ちながらも、無得点。「ゴールを取ることがストレスを解消してくれる」と意気込んで臨んだ鄭の今季2号で試合を振りだしに戻した。

 ハーフタイムに田坂監督は「もう1回リスタート。集中していこう」と指示。オウンゴールで先制点を許す重苦しい雰囲気を一蹴すると、後半は序盤から果敢に攻めた。2分にMFデューク(24)がゴール中央から左足でシュート。3分にはFWウタカ(31)が右足でゴールを狙った。しかし、チャンスを逃し続けると同10分に一瞬の隙を突かれて追加点を献上。追いついても勝ち越せない「負の連鎖」をまたしても断ち切れなかった。

 21分には痛恨の3失点を喫し、終了間際に4点目も奪われた。監督交代後、安定感が出てきた守備も崩壊した。残留を信じて声援を送ったサポーターの多くは試合終了を待たずに、席を立った。年間順位15位の甲府とは残り6試合で勝ち点差8。残留が絶望的となった。【神谷亮磨】