仙台が残留へ大きく前進した。清水を下し、4試合ぶりの勝ち点3をゲットした。前半4分に右CKからFWハモン・ロペス(26)が頭でゴールを決め、その1点を守り切った。これが8度目の対清水アウェー戦で初勝利。「鬼門」突破で勝ち点35とし、降格圏16位松本を同8差と引き離した。残り3戦で1勝すれば、無条件で残留が決まる。
刺すか刺されるかの試合を制した。試合終了の笛と同時に芝生の上へ崩れ落ちた相手選手とは対照的に、仙台イレブンはさわやかな笑顔を咲かせた。残留へ互いに勝ち点3が必要な大一番。好セーブを連発し、完封勝ちに貢献したGK六反は「選手全員の力」と言い、富田主将は「自分たちの執念で勝てた」と胸を張った。
“8度目の正直”で鬼門を突破した。決勝点は開始4分の右CKから。MF梁が上げたクロスにハモンが頭で合わせ、ネットに突き刺した。渡辺監督も「ねじ込んだハモンの質の高さ」と絶賛する値千金のゴールだった。カップ戦を除く過去7度のリーグ戦で、1分け6敗と未勝利だった清水本拠地で初勝利。自力残留まであと勝ち点2以上とした。
もう後がない相手との、アウェーでの独特の雰囲気にものみ込まれず、圧倒した。渡辺監督は出発前の宿舎で、残留争いの怖さを選手に語っていた。「いつもと違う、起こり得ないことも起こるかもしれない。気持ちの準備をし、自分たちのやるべき事を」。戦術よりも気持ち。スタジアムへ向かうバスの中から集中力を高めた。
試合後、石川直は「ナベさんの話で選手それぞれがいろんなことを考え、締まった試合ができた。狙い通りだった」と明かす。だが残留は、まだ確定したわけではない。梁は「明日はわが身。何とか次を勝ちたい」と次節、今季最後のホームG大阪戦へ気を引き締めた。残留、そして来季巻き返しへ-。ベガルタ戦士の戦いは続く。【成田光季】



