今季からクラブ史上初めてJ2で戦う清水は0-0で愛媛と引き分け、開幕戦を勝利で飾れなかった。前半からボールを保持して主導権を握ったが、引いてブロックを作る相手を崩せず、スコアレスドロー。勝ち点1も、「1年でJ1復帰」を目指すチームにとって厳しい船出となった。
J2の厳しさを突きつけられた。清水は試合開始からボールを保持し、試合をコントロールした。同10分には右クロスをFW大前元紀(26)がヘディングシュート。絶好の決定機を逃すと、ゴールは遠くなった。後半も主導権は握ったが、エリア内に進入できず、自陣までボールを戻す単調な攻撃を繰り返した。シュートは計6本。相手の術中にはまったまま、試合を終えた。
小林伸二監督(55)は「相手がこんなに引いてくると思わなかった」と言った。J2通算116勝を挙げている指揮官も、戸惑いを隠せなかった。守備時に5バックとなる愛媛の最終ラインに対し、効果的な縦パスを入れる選手が少なく、サイド攻撃に頼らざるを得なかった。勝利を求めたリスク覚悟のプレーはほとんどなく、FW大前も「ただボールを回しているだけという感じになっていた」と悔しさをにじませた。
チームは始動から守備の再構築に着手した。昨季、リーグワーストの65失点を喫した守備は安定感を増し、この日も無失点。一方で相手を崩しきる遅攻に課題を残した。J2は守備を徹底し、愛媛同様にアウェーで引き分けを狙うチームも少なくない。MF白崎凌兵(22)は「そういうチームを崩す攻撃を突き詰めていくことが必要」と話した。
1年でのJ1復帰に弾みをつける勝利とはならなかった。ただ、J2チームのしたたかな姿勢や球際での気迫は体感できた。次戦はアウェーで長崎と対戦。大前は「勝ち点1を取れたことをプラスに捉えて準備していきたい」と前を向いた。【神谷亮磨】



