日本(世界ランク9位)は1次リーグA組最終戦でトルコ(同6位)に0-2で敗れた。

 勝つか引き分ければ同組1位で決勝進出が決まったが、21日のイングランド(同12位)戦に続く勝利はならなかった。3チームが1勝1敗の勝ち点3で並び、日本は得失点差、総得点差でイングランド、トルコに次ぐ3位となった。24日の5位決定戦でB組3位のフランス(同14位)と対戦する。

 ホイッスル直後から日本は攻めた。前線からのアグレッシブな守備でトルコボールを奪い、ゴールに迫る。しかし、川村怜主将(29)エース黒田智成(39)佐々木ロベルト泉(40)のシュートが立て続けにポストに嫌われる。相手GKの好セーブもあった。ゲームを支配しながらゴールを割れなかった。

 「立ち上がりに点が入っていれば結果は違っていた。コンディションの変化やアクシデントに対応できなかった。残念です」と高田敏志監督(50)。わずかに足りない決定力、精度が勝敗を左右した。前半途中から降り出した雨でピッチがスリッピーに。イングランド戦2ゴールの黒田が左鼓膜損傷の疑いで前半だけで退いた。主審の微妙で不安定な笛による退場者…。そんな試合の流れにのみ込まれ、後半にカウンターから2点を失った。 川村は途切れがちに言葉を並べた。「トモさん(黒田)がいなくなったから、点が取れないとは言われたくない。誰が出ても力が変わらないチームを目指しているので。僕がカバーできなかった。責任を感じます」。主将の言葉通り、トルコのパワフルな速攻を体を張って防ぎ、最後までゴールへの執念は燃やし続けた。

 24日にフランスと5位を争う。高田監督は「1試合も無駄にできない。切り替えて、2点取られたら3点取る攻撃的なサッカー必ず勝ちます」。20年東京へ足踏みは許されない。「応援してくれるサポーターのためにも貪欲にゴールを狙っていきます」と川村。決勝へ王手をかけながら急降下した日本が、最後に意地を見せる。【小堀泰男】