J2は節目の10節を迎えた。全42節の4分の1を消化した時点で、無敗は5位の東京ヴェルディ(3勝6分け)1チームとなった。第9節では、首位ファジアーノ岡山と2位大分トリニータが引き分け、3位レノファ山口FCと4位FC町田ゼルビアが敗れ、上位4チームがそろって未勝利に終わった。特に町田は今季初黒星を喫し、5位東京V以下の第2グループとの勝ち点差は縮まり、さらなる混戦模様だ。

 岡山は21日、ホームに18位FC岐阜を迎え撃つ。ここ3戦連続で負けはなく一見、相性は良さそうだが、17年は2戦ともに引き分け、ホームでは1分け1敗と2戦連続で勝てていない。今季、ここまでJ2最少タイ3失点の堅守を構築した長沢徹(49)監督と、巧みなパス回しを軸にした攻撃サッカーを展開する岐阜の大木武監督(56)は静岡・清水東高の先輩、後輩。対称的なスタイルのぶつかりあいは興味深い。

 6戦負けなしと好調の大分は22日に、10位ツエーゲン金沢とアウェーで対戦する。17年は1勝1分けだが、過去2試合行っているアウェー戦は、ともに引き分けている。今季は素早いパス回しから、サイドも広く使ったダイナミックな攻撃を見せる大分だが、金沢も2季目の指揮を執る柳下正明監督の下、前線からしっかりとボールを追い、粘り強く組織的なサッカーで、17位で終えた17年からの進化を見せており侮れない。

 5位東京Vが21日に、勝ち点15で並ぶ6位水戸ホーリーホックをホームに迎え撃つ1戦も、今戦の上位争いの行方を左右する1戦として見逃せない。東京Vは1日の徳島ヴォルティス戦こそ4-0と大勝したが、ここ2戦連続スコアレスドローと攻撃陣が沈黙している。アラン・ピニェイロ、ドウグラス・ヴィエイラの両ブラジル人FWの奮起に期待したいところだ。一方、水戸も15日の金沢戦に1-0で勝ち、3月17日の山口戦以来、5戦ぶりの勝利を挙げた。開幕後、一時は首位に立っただけに、再浮上するためにも負けるわけにはいかない。