前節まで2位の大分トリニータが、J1昇格プレーオフ圏内6位の東京ヴェルディとアウェーで対戦。終始、主導権を握ったものの決定力を欠き、スコアレスドローに終わった。連勝は3で止まった。

 前半は、両ワイドを広く使う大分が主導権を握った。5分、左CKからの浮き球パスをDF福森直也がシュート。直後には、左サイドを突破したMF那須川将大がシュートも枠を外した。同29分にはMF松本怜の右クロスからのこぼれ球をMF丸谷拓也が放ったシュートはゴール左ポストを直撃。左にこぼれたボールを、FW馬場賢治が拾って上げたクロスボールに、FW伊佐耕平が飛び込みゴールネットを揺らしたが、判定はオフサイドだった。

 東京Vは終始、守勢を強いられた。ここまでリーグ戦28試合全てに先発してきたMF渡辺皓太(19)が、U-21日本代表としてジャカルタ・アジア大会に参戦中。さらにリーグ戦28試合全てに出場していたDF畠中槙之輔が、14日にJ1横浜F・マリノスに移籍した影響を感じさせた。前半10分、6月25日にJ1ガンバ大阪から期限付き移籍したFW泉沢仁が、左サイドバックの奈良輪雄太とのワンツーから抜け出してシュート。泉沢は同40分にも19歳のFW藤本寛也がペナルティーエリア右からヘッドで落としたボールを受けた、FWドウグラス・ヴィエイラのパスを受けると、右足で決定的なシュートも、GK高木駿に弾かれた。

 東京Vは後半44分、MF梶川諒太が、ヴィエイラのパスを受けて左サイドから切り込み、思い切りよくシュートを放つも、またもGKに弾かれた。

 後半は東京Vが、ヴィエイラを中心に攻め返した。3分、左の梶川からパスを受けたMF佐藤優平がシュートも、GK高木に弾かれた。同11分、今度は泉沢が決定的なシュートも、再び高木のスーパーセーブに阻まれた。後半22分はペナルティーエリア左手前でヴィエイラが倒されて得たFKを、MF佐藤優平が蹴ったが、GKに弾かれた。

 一方、大分は後半26分に伊佐に代えFW後藤優介、同32分には馬場に代えFW藤本憲明と攻撃のカードを切ったが、17年まで所属した東京VのGK上福元直人の攻守に、ゴールを割ることが出来なかった。

 大分は、0-0だった3月17日のホーム戦含め、この試合まで1分け2敗と東京Vに勝てておらず、17年以降、1点も取れていなかったが、この日も1点を取ることができなかった。