ベガルタ仙台はFC東京を1-0で下し、暫定4位に浮上した。後半4分、FW阿部拓馬(30)が相手DFのオウンゴールを誘発し先制。この1点を、渡辺晋監督(44)の好さい配で守りきって2連勝。12年以来6年ぶりのホーム4連勝を飾り上位進出への足場を固めた。

割り切るサッカーで、チーム目標のトップ5圏内に突入した。前半に放ったシュートは相手の7本に対し0本。耐え抜いた前半のストレスを爆発させるようにFW阿部、石原直樹(34)、野津田岳人(24)の3トップがスイッチを入れた。後半開始早々、J1通算250試合を達成した石原が野津田とショートカウンターを仕掛け敵陣にボールを運ぶと、最後は右サイドを抜け出した阿部がクロスから先制点を導き出した。

渡辺監督 前半は難しい45分となったが、後半に東京さんの圧力が落ちることは想定内だった。(リードしている)残り10分のところで「このまま乗り切るよ」というメッセージをこめて2枚のカードを切った。構造的な問題はなかったし、後半は皆が同じ絵を描くことができた。最後の際のところでも頑張ってくれた。

フレッシュなDF椎橋慧也(21)、永戸勝也(23)を投入しゲームを落ち着かせると、ロスタイムに復帰戦となるFWハモン・ロペス(29)を投入。流れるような采配で今季最多となる1万7887人の大観衆を沸かせた。【下田雄一】