ジュビロ磐田のフェルナンド・フベロ新監督(45)は、初陣を飾れなかった。ホームでセレッソ大阪に0-2で敗退。スペイン人の新指揮官でも、5戦ぶりの白星を奪えず、チームは最下位に沈んだままだ。

磐田フベロ監督の初陣。新指揮官は、MFムサエフ(30)を3月9日のホーム大分トリニータ戦以来21試合ぶりに先発に起用し、ボランチの位置に配置した。システムは前節アウェーのガンバ大阪戦と同じ4バックを採用したが、メンバーに少しの変化を加えて試合に臨んだ。

20日の就任会見では「今ジュビロは難しい状況にある。時間も限られているが、この状況から脱して順位を上げる」と宣言した。最下位脱出の契機となる5戦ぶり勝利へ、タッチライン際に立ち続け選手を鼓舞した。だが前半18分、直接FKで先制点を献上。同45分には、カウンターから2点目を失った。

劣勢に立たされたフベロ監督は、交代策で反撃を狙った。後半開始からFW大久保嘉人(37)とMF荒木大吾(25)を同時に投入した。押し気味に展開したが、肝心のゴールは奪えずに試合が終了。6戦ぶりの完封負けで、5戦勝ちなし(1分け4敗)となった。

残り10試合でJ1残留ラインとなる15位仙台との勝ち点差は「10」に広がり、プレーオフに進む16位鳥栖との差も「6」から縮められなかった。暗闇の中でもがき苦しむチームに「降格」の2文字が迫ってきた。【前田和哉】