学法石川(福島1位)が1-0で明桜(秋田)を下し初の決勝進出を決めた。後半31分、左サイドのFW佐藤武流(1年)からパスを受けたFW渡辺航大(2年)が、右足でサイドネットに突き刺した。渡辺は青森山田との決勝に向け「今年こそ尚志を倒して全国に行きたい。メチャクチャ強い山田に勝てば自信になる」とジャイアントキリングに色気を見せた。

選手権福島大会6連覇中の尚志は、県大会準々決勝で福島東にPK負け。王者不在の地元開催でぶざまな姿は見せられない。3バックの中央で2戦連続完封に導いたDF大津平嗣主将(2年)は鹿島アントラーズノルテ出身。同つくば出身でJ1鹿島入りした尚志FW染野唯月(3年)とは昨年の総体予選決勝でマッチアップし、延長戦で一瞬マークを外され決勝ゴールを許した。自らと同様、ユースに上がれず、福島で成長した先輩のレベルを体感し「見つかった課題の克服に取り組めた」と意識改革させてもらった。

青森山田には昨季プリンスリーグ東北でセカンドチーム相手に2連敗。稲田正信監督(42)は「プレーの強度が高いので、少しでもひるむとガンガンやられてしまう」。大津主将は「どれだけやれるかは分からないけど、チャレンジャーとして果敢に攻めていきたい」と真っ向勝負を挑むつもりだ。【野上伸悟】