Jリーグは11日、臨時の実行委員会をオンライン上で実施した。午前中にプロ野球と合同で行った「第13回新型コロナウイルス対策連絡会議」で議題に挙がった、緊急時において保健所の判断が出る前に濃厚接触の疑いがある人を判定できる独自基準について全クラブと協議。以下の濃厚接触疑い者に関する暫定的なJリーグ基準を設けることで一致した。

 

・発症日(無症状の場合、検体採取日)の2日前以降の接触を確認する。一部、5日前以降を確認する

・陽性者と日常的に接している者(通訳と担当選手、寮で同室など)

・1メートル以内、マスクなしで、15分以上会話した者

・陽性者と、一般の飲食店で飲食を共にした者

・5日前でも複数人で1時間以上の会食を共にした者

・移動中等での隣席での飲食で、十分に注意(距離、食事時間、会話を慎む、食事前の手指消毒)を払わなかった場合

・48時間以上連続する発熱、席、身体のだるさなど疑い症状のある者は「陽性疑い」とみなし、彼との関係で「濃厚接触疑い」にあたる者がいないか確認する(他の症状を伴わない単純な発熱は「陽性疑い者」と見なさない)

 

また、入場者数の制限に関しては、9月6日までは現行の「上限5000人もしくは収容人数の50%の少ない方」を維持することを確認した。

実行委員会後のオンライン会見で、村井満チェアマン(60)は「1時間ぐらいかけて、新型コロナの陽性判定があったクラブの実情のケーススタディを共有するところから始めた。一番大きなポイントは連絡会議での議論にもなったが、試合の直前に陽性判定が出て、選手は省くが濃厚接触者が保健所の判定がでるまでどう扱うのか、空白期間における感染拡大を防ぐのはどうすればいいのかが、意見交換の中心になった。Jリーグはあくまで保健所の判断を公式なものと位置づけて従っていくと申し合わせたが、少しでも早く自主判断を行うことで(濃厚接触疑い者を)隔離すること、隔離していく中で開催にむけた準備をしていくこと、このあたりを意見交換した。(Jリーグ基準は)暫定的な一定期間の内容になるので、保健所の判断がでたら、すべてあわせていくことになる。Jリーグの疑いの見立ても、保健所の指導をあおぎながら微調整していく」と説明した。