鹿島アントラーズの新守護神、GK沖悠哉(21)が苦しい時間帯にビッグセーブを連発し、チームを救った。

1-1で前半を折り返し、後半開始1分にFWエヴェラウドのゴールで勝ち越しに成功。前線から激しいプレッシャーをかけて敵陣で奪いきる消耗の激しいスタイルで、後半15分過ぎからは攻め込まれる時間帯が増えたが、沖は後半26分にDFマテイヨニッチのヘディングを、同27分にはMFデサバトのミドルシュートを立て続けにセーブ。最後尾からプレーでチームを鼓舞した。

取材対応も丁寧で、まじめな性格。当該シーンについて質問された沖は、「(ヘディングにつながったFKの前に)中のマークに厳しく付くことは事前に要求できたと思う。シュートストップはコースが甘かったため。反応できたのは良かったけど、改善の余地はまだある」と、おごることなく真っ先に反省の弁を述べた。

開幕4連敗から不調が続いた鹿島のザーゴ監督は、41歳曽ケ端、36歳クォン、U-19代表候補の山田と、所属するGKを全員リーグ戦で起用してきた。激しいポジション争いを勝ち抜いて正GKの座を奪い、出場した試合は7勝1分けと“不敗神話”も続く沖は、「不敗神話は気にしていない。(GK陣は)日頃の練習から手を抜くことはない。先輩がやっているから自分ももっとやらないといけないと思う。先輩をリスペクトしつつ、責任をもって試合に臨めている」と、最後まで謙虚な姿勢を忘れなかった。