北海道コンサドーレ札幌は名古屋グランパスに0-3で敗れた。3試合ぶり黒星を喫し、今季2度目の2連勝はならなかった。守備陣は前半に2失点し、後半にも3点目を献上。攻撃陣も名古屋の堅守を崩せず、シュート数わずか5本で無得点に終わり、今季6試合目の完封負けを喫した。

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札幌は堅守の名古屋からゴールを奪えず、敵地で勝ち点3を献上した。ミハイロ・ペトロビッチ監督(62)が「いい流れだった同じ11人を起用した」と、2-1で勝った湘南戦と同じ先発メンバーで臨み、勢いと自信を持って乗り込んだ。だが、相手は前節まで21試合20失点でリーグ2位。対して札幌は22試合44失点で1試合平均2失点。立ち上がりから流れを引き寄せられず、指揮官は「前半の出来が全て」と、敗因を口にした。

若きGKが1歩も動けなかった。0-1の前半44分、来季札幌加入が内定している法大・GK中野小は、相手FKの場面で、FWマテウスに直接狙われたシュートを見送ることしかできなった。「大学サッカーとの違い。体感したことがないシュートスピードで、頭に入ったけど準備不足が失点になった」と振り返った。4試合連続で先発。開始10分、最後はこぼれ球を押し込まれたが、直前に2度シュートをはじき、好反応を見せる場面もあった。だがプロのレベルをピッチで感じた。反省し、成長し、今後につなげたい。

攻撃陣もかみ合わなかった。パスがつながらず、チャンスをつくることができなった。後半2分のFKからMF高嶺のヘディングシュートがわずかに外れてポストに当たる場面はあったが、なかなか敵陣に攻め込めなかった。3試合ぶりにフル出場したMF荒野は「アグレッシブにいけなかった」と悔やんだ。

今季6度目の完封負け。前回対戦はスコアレスドローだったため、名古屋から今季1点も奪えなかったのは悔しさが残る。10月は3戦目で初黒星。次節は18日ホームで鹿島を迎え撃つ。「3失点を突き詰めてやっていきたい。切り替えて、負けないように」と中野小。当日は指揮官の63歳の誕生日。勝利でバースデーを祝いたい。【保坂果那】