名古屋グランパスと鹿島アントラーズの試合は、退場者を出すなど荒れた展開となった。

前半33分に名古屋DFオ・ジェソクと鹿島MF和泉が負傷交代。後半23分には鹿島MFファン・アラーノが2枚目のイエローカードを提示されて退場となった。

試合後の会見で、鹿島のザーゴ監督は「試合があったんですか、と逆に質問したい。サッカーではなくファウルゲームが行われていた」と、珍しく声を荒らげた。

キックオフ後最初のプレーで、ロングボールの落下点に入った鹿島DF犬飼の顔に、名古屋FW金崎の肘が入ったプレーを指摘。「意図的な肘打ちは退場に値する。正しい判定がなされなかったことは残念に思う。(審判は)放置してはいけない」と、ジャッジの基準となるファーストプレーでのレフェリングを強い口調で非難した。

その後ピッチ内では何度も選手同士の衝突が起こり、スタンドの観客からもたびたび不満の声が漏れた。

ザーゴ監督は「審判の手助けで勝利したいとは一切思わない。例えPKを得ても、誰かが上から『PKじゃない』と言ったら、外せと指示を出す。それくらいフェアにやらないといけない」と持論を前置きした上で、「ファンが何より望むのは、サッカーを見ること。今日のようにサッカーをしないことは、日本のサッカーの発展につながらない。受け入れるべきじゃない。今日はサッカーをしたい人としたくない人が明確に分かれていた」と、最後まで納得いかない様子だった。