アルビレックス新潟はFC町田ゼルビアに1-2で敗れた。敵地で今季初黒星を喫し、開幕からの無敗記録は13でストップ。03年シーズン途中(16~29節)にマークした連続不敗のクラブ記録14に並ぶことは出来なかった。前半1分に今季初めて先制を許すと、前半11分に連続失点。0-2の後半17分にDF堀米悠斗(26)の今季初ゴールで1点を返し、猛攻を仕掛けたが、追いつくことは出来なかった。勝ち点は2位琉球に並ばれたが、首位をキープ。次節23日はホームに3位京都を迎える。

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堀米が意地のゴールを奪った。0-2の後半17分、DF藤原奏哉(25)の右クロスをペナルティーエリア左で受けると、角度のない位置から左足を豪快に振り抜いた。クロスと見せかけての技ありゴール。「クロスを上げても、跳ね返されると思った。いいところに飛んでくれた」。主将の一撃で反撃態勢に入ったチームはその後、波状攻撃を仕掛ける。だが、ゴール前に人数をかける相手の守備を崩すことが出来なかった。

立ち上がりに今季初の先制を許すと、守備が一気にガタついた。キックオフからわずか約40秒、三鬼にミドルシュートを決められると、11分には太田に追加点を許す。ともに左サイドをえぐられての失点。アルベルト監督は「序盤に集中できなかったことが全て」と敗因を挙げた。前半はビルドアップの場面でボールを奪われる場面も目立ち、シュート数は1本に抑え込まれるなど攻守で精彩を欠いていた。

後半は「らしさ」を徐々に取り戻し、堀米のオーバーラップや、第7節山形戦(4月11日)以来、戦列に復帰したFW鈴木孝司(31)を中心に反撃を仕掛けた。同点、勝ち越し弾を奪うことは出来なかったが、試合終了の笛がなるまで多くの決定機をつくり出した。堀米は立ち上がりの2失点を悔やみながらも「いいテンポでパスが回る時間もあった。大事なのは同じミスを繰り返さないこと。次に向けて切り替えたい」と前を見据えた。

今季初黒星を喫し、勝ち点33で琉球に並ばれたが、得失点差で首位をキープ。次節は3位の京都と対戦する。「勝利できれば勝ち点3以上の価値があると思う。自信を失わず、ホームでの強さを発揮したい」と堀米は決意を示した。【小林忠】