スポーツ界の不祥事が止まらない。パワハラ、暴力、危険反則、ドーピング…。2020年東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの開幕まで2年を切る中、超党派の国会議員からなるスポーツ議員連盟が、調査・指導権限がないスポーツ庁に、権限強化を図る法改正を視野に入れる。

<今年発覚したスポーツ界の主な不祥事>

◆1月

・カヌー 選手がライバルの飲み物に薬物混入させ、ドーピング違反を誘発。

・レスリング 五輪4連覇中の伊調馨にパワハラしたとして栄和人氏が告発された。栄氏は4月、協会の強化本部長を辞任した。

◆5月

アメリカンフットボール 日大アメフト部の選手が関学大との定期戦で危険タックル。日大の当該選手が会見し、内田正人監督(当時)や井上奨コーチ(当時)からの指示だったと明かした。内田氏、井上氏はその後、会見し、指示を否定するも関東学連は指示だったと認定。日大は18年シーズン終了まで公式戦の出場資格停止となった。

◆6月

居合道 称号認定審査で金銭授受問題が発覚。

◆7月

・ボクシング 助成金不正流用が告発された。その後、日本連盟の山根明会長の暴力団との接点などが指摘され、8月に辞任した。

・体操 日本協会に男性コーチによる女子選手への暴力行為があったと通報。協会は速水佑斗コーチの無期限登録抹消を決議したが、8月に暴力を受けた宮川紗江が会見し、速水コーチの処分軽減を求めるとともに、協会の塚原光男副会長と塚原千恵子強化本部長によるパワハラがあったと主張した。

◆8月

・バスケットボール アジア大会が行われたジャカルタで男子代表4選手が、ユニホームを着たまま買春。