日本スケート連盟は24日、都内で定時評議委員会を開き、98年長野オリンピック(五輪)男子500メートル金メダルの清水宏保氏(44)を、新理事に選任した。任期は2年。09-10年シーズンを最後に現役を引退してからスケート界から離れていたが、約8年ぶりに“復帰”する。

清水氏は現在、札幌市内でリハビリ施設やスポーツジムなどを経営し、引退後のスポーツ選手を積極的に雇用し、そのセカンドキャリアを後押ししている。清水氏は「周りからは何でスケートに関わらないのかと言われてきたが、引退してからずっと、選手がスケートを辞めた後の出口についてやってきた。その環境が少しずつ整ってきたので。連盟と協力しあって良い形にしていきたい。プロで活躍できる人、メダルを取って就職がある人もいるが、そうじゃない選手が、自分でやってきたスポーツで活躍できる環境を作りたい」と話した。

現役時代は、ワールドカップ(W杯)で日本勢最多の34勝を挙げ、五輪で長野大会金メダルを含め、3つのメダルを獲得した。強化の面でも必要とされる立場だが「現場を離れた分、現場の感覚がない。僕の実績がどうということではなくて、選手の視点、メディアの視点、外からの視点といろんな視点をもったからこそできることがある。その方策を考えていきたい」と気を引き締めた。