市役所でも「イシレリワールド」は全開だ。ラグビーW杯日本大会で過去最高の8強に貢献した日本代表プロップの中島イシレリ(30=神戸製鋼)が9日、神戸市スポーツ特別賞の贈呈式で同市役所(中央区)を訪問した。

代表内でも愛されたムードメーカーは「今年の漢字」を問われると、真っ先にペンを持ち、市役所の応接室で堂々とスケッチブックを広げた。

「石」

理由については「石は強いでしょ。今年、日本は強かった」。同じ神戸製鋼のFB山中、CTBラファエレ、WTBモエアキオラだけでなく、報道陣、市の関係者も大爆笑。中島は普段から「イシ」と呼ばれており、自らの名前にも重ね合わせていた。

W杯後はテレビ出演が続き「こんなに出るとは思っていなかった。いつも見ている芸人さんとかと会って、逆にラグビー選手じゃないみたい。芸人さんみたい…」とニヤリ。さらには「W杯より痩せた。忙しいから」と体重も126キロから123キロに変化したという。トークも含めて大きく成長する中島だが、20年1月から始まるトップリーグ(TL)に向けては「もう1回優勝したい」と2連覇を誓った。

昨季のTLは主にNO8でプレーしたが、日本代表では転向したばかりのプロップで躍進に貢献した。すでに神戸製鋼の練習に合流しており「もっとプロップを学んでいきたい。次のW杯もある。4年間、プロップのことを勉強したい。『もうバックローはいいかな』と思っています」とFW第1列での活躍を宣言。神戸製鋼は20年1月12日、地元の神戸ユニバーでキヤノンとTL開幕戦を戦う。