日本の女子パラ・パワーリフティングの第一人者が、20年東京パラリンピックへ勝負のシーズンを迎える。

全日本・国際招待選手権の発表会見が28日、東京・八王子市の日本工学院八王子専門学校で行われ、女子45キロ級の日本記録保持者・小林浩美(49)が出席。「緊張していますがあまり重く考えず、自分を信じて頑張りたい」と決意を明かした。大会は2月2、3日に同校片柳記念ホールで開催される。

2番目に軽い45キロ級の小林の持つ69キロの日本記録は、女子7階級を通じても最高重量。手足の筋肉と神経の機能が失われていく病気のリハビリから競技を初めて20年。下半身に障害のある選手が上半身の力でバーベルを挙げる競技で、上半身にも障害を抱える小林は異例の存在だが、女子ではただ1人の強化指定A選手でもある。

東京パラに出場するには今年7月の世界選手権(カザフスタン)出場が必須条件で、今回の全日本はその代表選考対象大会でもある。さらに20年5月時点で世界ランキング10位以内に入っていなければならない。「東京大会へコンスタントに65キロを挙げられるようにしたいですね」。小林は柔らかい笑顔で言った。

大会にはラオス、ベトナム、韓国から昨年10月のジャカルタ・アジアパラのメダリスト5人を含む男女10人の招待選手が出場。また、日本工学院八王子専門学校の運営全面協力で開催される。 【小堀泰男】