東京パラリンピック(8月24日~9月5日)の観客数を決める国際パラリンピック委員会(IPC)と日本政府、東京都、大会組織委員会による4者協議が16日、都内で始まった。

冒頭、IPCのアンドリュー・パーソンズ会長(44=ブラジル)があいさつ。この日、来日して隔離先のホテルからオンラインで参加し「住んでいるブラジリアから39時間かけて飛んできました」。疲労感をにじませて「発言が明瞭さに欠けていたら申し訳ありません」としつつ「また東京に来られてうれしい。羽田空港に着陸した瞬間から、世界でも有名なおもてなしを受けました」と笑顔を見せた。

続けて「最近よく冗談で言うのですが」と前置きした上で「パラリンピックのテスト大会であるオリンピック(五輪)が終わりました。これからはパラリンピックに集中しましょう。五輪は、パンデミックの中でも開催できることを証明しました。おめでとうと言いたいです。プレーブック(大会の新型コロナ対策ルール集)も機能しました。ただ、五輪が安全だったからと言って、パラリンピックも安全だと気を抜いてはいけない。しっかし実行していきたい」と成功への意欲を語った。

無観客の見通しとなっている観客の取り扱いについては「今日これから議論したい。パラリンピックの歴史の中でも最も重要な大会になる。12億人の障がい者が共生社会に向かって進んでいく大会になる」。そして「日本を大変な洪水が襲っていると聞きました。被害者の方々に、お見舞い申し上げたい」と豪雨被害地域も思いやり、冒頭コメントを締めくくった。

8日の五輪閉幕後、ドイツに帰国した国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(67)は出席しなかった。