【整氷の達人〈中〉】目の前で起きたジャネット・リンの尻もち「氷が悪かったかな…」

日刊スポーツ・プレミアムでは、毎週月曜日にフィギュアスケーターのルーツや支える人の信念に迫る「氷現者」をお届けしています。

シリーズ第18弾は、リンクの設営、運営などに携わる「パティネレジャー」社の高橋二男(ふたお)の歩みを振り返っています。85歳のいまも現役として整氷に携わる大ベテラン。その初の大舞台は、札幌オリンピックでした。“日本代表”として臨んだ大会の回顧録です。(敬称略)

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宇都宮スケートセンターで取材に応じた高橋二男

宇都宮スケートセンターで取材に応じた高橋二男

72年札幌五輪「銀盤の妖精」の衝撃シーン

目の前の出来事だった。

1972年2月7日、寒さ厳しい北海道は真駒内の屋内スケート競技場のリンクの脇で、高橋は世界の注目を浴びる競技の結末を見届けようとしていた。

札幌オリンピックは冬の祭典の花形、フィギュアスケート女子のフリーを迎えていた。

「銀盤の妖精」

日本では日本選手以上の人気を得て、そう呼ばれることになる米国の19歳が話題となっていた。

ジャネット・リン。

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2008年入社後にスポーツ部(野球以外を担当します)に配属されて17年。25年4月に初の異動で野球部へ配属となりました。競技経験はありませんが、現在は息子が通う少年野球チームで“球拾い”コーチとして奮闘中。記者としても、様々な話題を拾います。ツイッターは@KengoAbe_nikkan。二児の父です。クラフトビール好きです。