この2試合は、サバイバルでもテストでも、なんでもないね。日本は守備的ポジションにオーバーエージ(OA)3人を入れたことで、東京五輪では守備的に戦う方針を示している。でも1週間前のガーナもこの日のジャマイカも、まったく攻めてこないのに、守備的なテストができるわけがない。途中交代で入った相手GKなんて、オレより太ってたぞ。

五輪本番では、最前線のFWから守りに入って、ボールを奪ってからいかに速く攻撃に転じることができるか、長距離をスプリントして正確なシュートが打てるかが課題だよ。でもこの2戦でそんな場面が、1度でもあっただろうか。

相手が攻めてこないから、守備陣のテストにもならないし、GKだってアピールしようがない。サバイバルとか言ってるけれど、すでに18人は森保監督の頭の中には決まってるんじゃないの。強化試合というより、落選メンバーのための最後の思い出づくりだね。

本番直前にホンジュラス、スペインと対戦するけれど、ケガも怖いし、大会直前に相手は本気で来ないよ。日本はちゃんとした対策なしに、いきなり本番を迎えることになっちゃうね。(日刊スポーツ評論家)