W杯最終予選オーストラリア戦(31日、埼玉)に向け、日本代表が28日、さいたま市内で合宿2日目の練習を行った。

 最後の直接対決かもしれない。本田圭佑とティム・ケーヒル。同じ背番号4で、チームの象徴。ピッチに主役は2人いらない。ゴールを食らわせ蹴落とす。そう生き抜いてきた猛者が国の威信をかけ、にらみ合う。ともに日本とオーストラリアのW杯本大会の最多得点者。18年、ロシアの地でさらにゴールを積み上げようとしている。避けては通れない相手。W杯出場を懸け、互いに切り札としてプライドをぶつけ合う。決戦は2日後に迫った。

 本田とオーストラリアといえば、今も脳裏に焼き付くあのシーン。前回のW杯アジア最終予選。13年6月のホーム戦で終了間際にど真ん中に同点PKを蹴り込み、ブラジル切符をもぎ取った。オーストラリア戦は出場5戦負けなしの1得点2アシスト。本田が出れば、負けることはない。データは、そう言っている。国際Aマッチ通算36点のうち、28点までもが利き足の左足から。左足1本で、世界中を渡り歩く。ロシア、イタリア、そしてメキシコへと活躍の場を切り開いてきた。4年も生活したロシアでのW杯。この切符だけは譲れない。12年6月の最終予選。アウェーで圧倒しながら引き分けた試合後、口にした。「はっきり言えるのは、僕らの方がいいサッカーをした。(相手が)何も感じていなかったら、ただのアホか、何か秘策があるかどちらかでしょうね」。5年たつ。今回が、結果と内容で違いを分からせるラストチャンスかもしれない。