FW古橋亨梧(28=セルティック)が先制点を決めた。神戸時代の本拠ノエスタで凱旋(がいせん)ゴール。前半43分、こぼれ球に反応してゴール右隅に流し込んだ。直近の出場3試合で無得点に終わっていた男が、6月のエルサルバドル戦以来となる通算5点目を挙げ、ベンチ入りメンバーが26人から23人に戻る代表生き残りをアピールした。
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かつてのホームスタジアムで、古橋が待望の凱旋弾を決めた。5バックで守るチュニジアの最終ラインに対して序盤から繰り返した駆け引きが、実を結んだ。中盤でつなぎ、MF旗手が右サイドを狙ったパスが相手DFに当たり、最後はゴール前の古橋にこぼれた。これに冷静に反応して左足で押さえ、右足インサイドでGK脇を抜いた。
「偶発的に来たけど、思った以上に落ち着いてトラップができて、GKを見ながらどちらにも蹴れる場所に置けた」
ゴール前での冷静さと「自分の動きで相手ディフェンスラインを下げて、味方が使えるスペースを作ることも考えた」という献身性が先制点を生んだ。
22年ワールドカップ(W杯)カタール大会のメンバーから落選し、同大会での日本の躍進は「ファンとして見ていた」。その後、スコットランドリーグで得点王に輝き、代表に戻ってきた。自身を支えたのは、毎日シャワーを浴びる前に書いてきたという「ポジティブノート」。悪いことがあっても前向きに記すことで、前を向き続けてきた。
11月のW杯アジア2次予選では、メンバーが現在の26人から23人となる。競争がより激しくなる前に「たくさんの人が名前を呼んでくれたり、ユニホームを掲げてくれたりしてうれしかった」という思い出の神戸で、自身の代表通算5点目を決めた。絞り込み前ラストチャンスを生かした背番号11が、自らの未来を切り開いてみせた。【永田淳】

