青森市を本拠地とするラインメール青森FCのJFL昇格が9日、JFL理事会で正式決定した。全国地域リーグ決勝大会(11月)に初出場で初優勝。昨年東北社会人リーグ1部に昇格したばかりで2年目でのスピード昇格だ。ホームスタジアムは青森県総合運動公園陸上競技場とする方向で調整を進めるという。

 ラインメール青森の榊美樹代表、主将のGK伊藤拓真(29)、MF三田(さんだ)尚希(23)らはこの日、青森県庁に三村申吾知事を表敬訪問。東北リーグ2位、全国社会人選手権ベスト4からの下克上全国Vを報告した。榊代表は「選手たちがよく頑張ってくれた。今後の目標は3年でJリーグ昇格」と話した。

 有力選手補強の効果が表れた。伊藤はJリーグ、海外リーグでもプレー経験があり、昨年入団。三田は長野出身だが高校は青森山田。法大を経て今年入団した。高校時代は鹿島MF柴崎岳(23)と同期で、2年時に全国高校選手権準優勝。優秀選手賞を受け、日本高校選抜にも選ばれた。「高校時代お世話になった青森に、少しでも恩返しができてうれしい」と話した。

 三田は青森山田の後輩の指導にも当たっている。青森山田は6日終了の高円宮杯プレミアリーグ・イーストで惜しくも2位になったが「選手たちは前を向いている。選手権では結果を出してくれるはず」。選手としては来季からヴァンラーレ八戸との青森ダービーにも臨む。「当たり前に勝つようでないと自分の選手生命もない」と闘志をむき出しにした。【北村宏平】