J2東京ヴェルディMF橋本英郎(38)と二川孝広(36)が、ガンバ大阪時代の11年12月3日の清水エスパルスとのJ1リーグ戦(3-1勝利)以来、5年半ぶりに公式戦で同じピッチに立った。

 橋本は12年にG大阪からヴィッセル神戸に移籍し、15年にJ2のセレッソ大阪、16年にJ3長野パルセイロをへて今季、東京Vに加入した。一方、二川は16年7月にG大阪から東京Vに移籍した。今季、橋本はリーグ戦19試合中14試合に出場しているが、二川は脇腹を痛めるなどして5月21日の京都サンガ戦、4日の松本山雅戦の2試合の出場にとどまっており、橋本はこの2試合は控えだった。

 5月13日のカマタマーレ讃岐戦以来、公式戦4試合目の先発となった橋本は、中盤でボールを持つと、前線に鋭いロングパスを何度も供給した。一方、後半27分にFWドウグラス・ヴィエイラと同時にピッチに入った二川も、最前線で積極的に走り、決定的なパスも出した。2人が同時に前線に攻めて出た場面もあったが、得点は出来なかった。

 敗戦後、ピッチ中央には自然と並んでいる2人の姿があった。G大阪時代、J1リーグ戦やアジア・チャンピオンズリーグを制したチームの中盤で、絶妙なコンビネーションを見せた2人は、悔しさをにじませた。二川は橋本と久々に公式戦でプレーしたことについて聞かれ「練習ではやっていたので、特別な感じはなかったです」と照れ笑いを浮かべた。そして「最後、負けている状況なので(橋本も)出てきてくれていた。もうちょっと、いいコンビネーションで崩したかった。ハシくんは頑張っている。ケガも大丈夫なので頑張ります」と語った。

 橋本は「(二川と公式戦でプレーするのは)6年ぶりくらいですかね。僕も、そういうことは考えずに、意識せずやっていましたけど」と笑った。そして「また、こういうチャンスがあるかどうか分からないですけど、良かったです。彼は、最後にいいスルーパスを出した。短い時間でも、確実なチャンスを作った。大事」と、二川とのリーグ戦での共演、そして今後の活躍を自ら期待した。【村上幸将】