FC東京は23日、オーストラリア代表FWネイサン・バーンズ(29)が今月末に退団すると発表した。

 契約が満了する30日まで練習に参加し、新たな移籍先を探すという。この日、小平グラウンドでサポーターにも別れを告げたバーンズは「今季途中でFC東京を離れることは寂しく、残念です。良い時ばかりではなかったけど、この2年間は素晴らしい日々を送れた。新たなチャレンジをする時が来たので、今後を楽しみにしたい」とコメントした。

 バーンズは15年7月、オーストラリアAリーグのウェリントン(ニュージーランド)から加入。14-15年シーズンの同国リーグMVPに輝いた実績を引っ提げて早々に出番をつかみ、7月25日の鹿島戦でJリーグ初得点。8月2日のドイツ遠征フランクフルト戦でもゴールを決めた。「すべてが良い思い出だけど、加入して最初の2カ月が特に記憶に残っている。ドイツでの点も、鹿島でのヘディングでの点も、それ以外の点も、すべてのゴールを覚えているよ」と感慨深そうに振り返った。

 しかし、チームが大型補強した今季は仲間に押し出され、J1リーグ戦の出場はなし。ルヴァン杯とJ3リーグ東京U-23(23歳以下)での出場(4試合)にとどまっていた。J1通算は26試合3得点だった。

 来季については、母国のニューカッスルが興味を示しているとも伝えられているが「まだ分からないけれど、ポジティブに考えているよ。どこでもプレーできる自信はある」。日本に残る選択肢もあるか聞かれると「もちろん。こっちに来てみて、Jリーグはアジアでも本当にレベルの高いリーグだと分かったし、東京という街も、ほかのオーストラリアの街と比べても素晴らしかった」と愛着を示した。

 代表では、8月31日にW杯ロシア大会アジア最終予選の日本-オーストラリア戦(埼玉)が控える。「また会えますか?」と言葉をかけられると「日本で試合できることを楽しみにしているよ」と笑顔を見せた。