ベガルタ仙台はホームでガンバ大阪に2-3で敗れた。前半9分にオウンゴールで失点。同14分にチームアシスト王のDF永戸勝也(22)が負傷退場した。チーム得点王のFWクリスラン(25)も前半に2度の接触プレーで脳振とうの疑いが持たれ、後半開始から途中交代。同30分過ぎ、立て続けに2得点を挙げて同点にしたが、ロスタイムに被弾しジ・エンド。順位は暫定12位のままだった。

 試合後の監督会見の様子は、いつもと違う雰囲気だった。いつもは冒頭にサポーターへの思いを述べることから始める渡辺晋監督(43)だったが、今回は「いろんなことが起こった90分間だった」と、遠くを見つめながら切り出した。チームの要の永戸とクリスランが激しいプレスを受けた。前半11分に相手DFと接触した永戸は、右足を押さえたまま立ち上がることができず、同14分に途中交代。指揮官は「勝也は足首を負傷した。ハーフタイムに戻ってきた時は、松葉づえをついていた。今から病院で検査を受ける。もしくは病院で検査している状態」と、淡々と説明した。クリスランは度々相手選手と接触し、いらだちを隠せない場面もあった。「俺はやれる」とアピールしたが、医師の判断に従わせた。

 2人の状態に加え、先制を許す悪癖も露呈したまま、前半戦を終えた。後半戦の巻き返しに不安な材料もあるが、上位陣と互角に戦える力も備わってきたのも事実。今こそ一丸で、乗り切っていく。【秋吉裕介】