負の記録も、ゴールも止める。ベガルタ仙台GKシュミット・ダニエル(25)が今日13日のホーム・サンフレッチェ広島戦でやり返す。4月22日のアウェー同戦の後半、股抜きされ先制を許すと、6分後にも失点。味方が3点を奪い一時逆転したが、終了間際に被弾し勝ち点2を失った。「自分の責任。あれを取り返すためにも」と必死だ。

 最近のシュミットには、安定感がある。5日鹿島戦は敗れたが、濃霧の中、好セーブを連発し2失点に抑えた。9日磐田戦は15本のシュートを浴びたが、7戦ぶりに無失点で終えた。12日の練習では1対1の場面で長い腕を伸ばし、シュートを止めた。「落ち着いて試合に入れている。久しぶりにゼロだったのは、少しだけ楽になれた」と言う。

 仙台はリーグ7戦未勝利中だ。今日勝たないと、渡辺晋監督(43)がシーズン途中で就任した14年以降ではワーストになる。守護神も「2カ月近く勝てていないのは記憶にない」と危機感を募らせる。対する広島は直近2試合5得点。5日磐田戦で全3得点に絡んだFWパトリックや、直近5戦6得点のMFロペスが好調だ。シュミットは「DFラインと声を掛け合ってやりたい。後ろがゼロなら前が点を取ってくれる」と勝利を誓った。【秋吉裕介】