ベガルタ仙台は13日、主将のMF富田晋伍(31)が左太もも裏の肉離れで全治約8週間の見込みと診断されたと発表した。10日のホーム・サガン鳥栖戦で負傷した。交代した後半21分の直前、相手選手と接触。左足を引きずり、倒れ込んだ。直後にDF大岩が両手で「×マーク」を出しており、状態が懸念されていた。

 富田は09年からレギュラーに定着した。以降、公式に発表された負傷離脱は3回。10年11月に左足第5中足骨の骨折で全治3カ月と診断された以外は、1カ月以内に戦列復帰。3季連続で主将に就任した今季はこれまで、体調不調と右太もも違和感で、2度出場が危ぶまれたが、リーグ全試合に出場していた。

 不動のボランチの長期離脱を受け、渡辺晋監督(43)は「誰かが外れたら、補ってきたのが2017年シーズン。キャプテンの穴を埋めよう」と選手を鼓舞した。ただ、来月はクラブにとって正念場だ。1日に浦和戦があり、4日、8日にはルヴァン杯準決勝川崎F戦2試合が行われる。6日にMF佐々木がJ2徳島に移籍した際、「フィールドプレーヤーが少なくなっている」と話していただけに、選手起用への影響は必至だ。

 鳥栖戦は富田の交代後、MF奥埜博亮(28)がボランチに入った。奥埜は「公式戦で何回かやっている。晋伍さんの分も」と決意を語った。MF椎橋慧也(20)やMF藤村慶太(24)らも代役候補だ。チーム一丸となって乗り切る。【秋吉裕介】