ベガルタ仙台はアウェーでセレッソ大阪に4-1と大勝した。前半42分、FW石原直樹(33)が先制弾を決めると、後半に大爆発。MF野津田岳人(23)が続き、DF椎橋慧也(20)からはJ1リーグ初ゴールが飛び出し、終了間際にはMF野沢拓也(36)の今季初得点が生まれ、金鳥スタでは通算3勝2分けと無敗継続だ。

 貴重な3点目が、記念すべき初ゴールになった椎橋は「得点自体がチームの勝利に近づくことに貢献したし、初ゴールは素直にうれしかった」。チームは勢いを取り戻し、J1でのアウェー戦初の1試合4ゴールと超特大花火を打ち上げた。

 FKの流れから、MF梁勇基(35)がクロスを送り、敵陣左サイドの角度のない位置から頭で合わせた。「(3バックの)先輩たちが『ニアに行くから、ファーに行け』と言われたら、本当に来た。際どいコースだったけど、狙いました」と振り返った。

 1年目の昨季1月の負傷が響き、シーズンを棒に振った。だが今は6戦連続先発出場と、チャンスをつかんだ。この日の活躍にも「内容にも目を向けないと。謙虚さを忘れずに」と言ったが、「調子はいい」と認めていた。今だからこそ、故障に泣いた日々の思いを記した日記を見て、冷静にサッカーと向き合っている。期待の若手が、確かな自信を得た。【秋吉裕介】