J2のジェフユナイテッド千葉は5日、9月27日に暴行容疑で警視庁に逮捕された、MF熊谷アンドリュー(24)について、公式戦4試合の出場停止と減俸40%1カ月の処分を発表した。

 千葉によると、熊谷は27日未明、東京都内でタクシー乗務員の胸ぐらをつかんだため、暴行容疑で現行犯逮捕され、そのまま勾留された後、28日夕方に処分保留のまま釈放されたという。タクシー運転手にけががなかったこと、先方もそれほど怒っておらず、示談も成立したこと、本人が今回の事件を深く反省していることから、今回の処分を下したという。

 熊谷は謹慎を解かれて5日から練習に復帰し、チームメートの前で逮捕された件について謝罪した。そしてクラブを通じ、コメントを発表した。

 熊谷 このたびは、私の一社会人としての自覚に欠けた軽率な行動により、多くの方に多大なご迷惑をおかけしたことを深くおわびいたします。今後は二度とこのような事を起こさないのはもちろんのこと、自分自身の取るべき責任と行動を示していきたいと思います。そして、ジェフユナイテッド市原・千葉の一員としてサッカー選手を続けていけるチャンスをいただいたクラブ、スポンサーおよびサポーターの皆さまに対し、感謝の気持ちを伝えられるように真摯(しんし)にサッカーに取り組みたいと思います。本当に申し訳ございませんでした。

 ファン・エスナイデル監督もコメントを発表した。

 エスナイデル監督 このような事が起こったこと自体、決して良いことではありません。選手はプロである以上、このような素晴らしいクラブの象徴だと自覚しなければならないですし、このような過ちは決して犯してはなりません。ただアンドリューはとても後悔していますし、とても素直な青年です。そして、二度と同じことをしてはならないということは重々承知しております。今後は感謝の気持ちを忘れずにプロサッカー選手として仕事をしてもらいたいと思います。

 前田英之社長もコメントを発表した。

 前田社長 弊クラブ所属選手がこのような事態を引き起こしたことを心よりおわび申し上げます。今年はクラブ一体となってプロフェッショナル意識を植え付けるべく改革に取り組んでおりますが、その道半ばでこのような事象が起きてしまったことはとても残念です。これまで以上に選手・スタッフへの指導を徹底し信頼の回復に努めてまいります。被害者の方、そして、ジェフユナイテッド市原・千葉を支えてくださっておりますファン、サポーター、スポンサー、地域の皆さま、またJリーグを支えてくださるすべての皆さまに、ご迷惑とご心配をおかけいたしましたこと、あらためて深くおわび申し上げます。

 熊谷は今季、J1横浜F・マリノスからレンタル移籍し、ボール奪取と展開力の高さで、千葉の中盤に欠かせない存在となり、元パラグアイ代表MFアランダから定位置を奪い、リーグ戦27試合に出場していた。チームが0-2で敗れた9月30日の京都サンガ戦には謹慎中で出場しなかったため、同戦を出場停止の1試合とカウントし、公式戦出場停止は残り3試合となる。また管理監督責任の懲戒処分についても、追って発表するという。