静岡は4強が出そろった。40年ぶりの優勝を狙う浜名は延長戦の末、2-1で藤枝東を破り、4年ぶりに準決勝進出を決めた。準決勝の浜名-清水桜が丘は12日、袋井・エコパスタジアムで行われる。 

 浜名は藤枝東を延長戦で退け、4年ぶりの4強を決めた。1-1で迎えた延長前半5分、シュートがペナルティーエリア内で相手DFの手に当たり、PKを獲得した。主将のMF染葉達希(3年)がボールをセット。GKの逆を突くキックで、右隅に決めた。雄たけびを上げながら、ベンチメンバーに抱きついた。

 染葉は、試合前日になると、主力メンバーから5人を選びPK練習を重ねてきた。その積み重ねの上で冷静さをキープし、「思ったところに蹴ることができました。うれしすぎました。最後まで走り抜くことができました」と胸を張った。

 全国大会まであと2勝。同校が選手権切符を手にすれば、1977年以来40年ぶりになる。昨年1年間は、同校OBでJ1磐田元監督の柳下正明氏(57=現J2金沢監督)を臨時コーチに招き、指導を受けた。基本技術、コンパクトな守備などプロの教えが、チームの基盤になっている。

 同校で指導4年目の内藤康貴監督(38)は言った。「西部地区を盛り上げないといけない。いいサッカーをして、勝ちたい」。染葉も「歴史を変えたい」と意気込んでいる。【保坂恭子】