ジェフユナイテッド千葉が後半ロスタイムの勝ち越し弾で順位を8位から6位に上げ、大逆転でJ1昇格プレーオフ(PO)進出を決めた。引き分け以下なら“終戦”の横浜FC戦の開始34秒にオウンゴールで失点。だが前半30分に追いつき、最後はCKからDF近藤直也(34)が決めて2-1と逆転勝ちした。PO準決勝は26日に名古屋-千葉、福岡-東京Vのカードで行われる。決勝は12月3日。

 ドラマチックな幕切れにフクアリが揺れた。PO進出のためには勝利が最低条件の中、1-1で迎えた後半ロスタイム。右CKを獲得するとキッカーのMF清武は「ニアでははね返される。PKスポットの辺りを狙うから」と仲間に通達した。約束の場所に上がったクロスにDF近藤がフリーで頭で合わせた。クラブ新記録となる7連勝を達成した直後、選手たちはスタッフから6位に滑り込んだことを聞かされた。近藤は「試合中は他会場の様子は分からなかった。本来は自動昇格(2位以内)が目標だった。ほっとしたのが一番」と振り返った。

 Jリーグ発足時からの伝統クラブも09年に降格し、10年から8季連続でJ2。J1復帰へあと2勝。まずは敵地で名古屋と戦う。今季は名古屋に2勝と相性がよく、近藤は「僕らは失うものは何もない。ハードワークして、走り切るサッカーをしたら結果はついてくる。J1に向け、いい準備をしたい」と下克上を誓った。