夏の全国総体覇者の流通経大柏(千葉)が、背番号10を背負うMF菊地の2得点の活躍で初戦を突破した。菊地は前半3分にゴール右上へ決まるミドルシュートで先制点を挙げると、後半4分にもゴールから約35メートル離れた位置から「シュート兼クロスみたいな感じ」と左足を振り抜き、ゴールネットを揺らした。

 高いテクニックと決定力を見せつけたが、中学時代に所属していた浦和ジュニアユースでは「連動したプレーができていない」と評され、同ユースに昇格できなかった。進学先に選んだ同校では毎日シュート練習に励み成長。「(ユースに上がれなかったことは)成長するために必要だった」と思えるまでになった。

 チームはこの20年で2校しか達成していない2冠へと挑戦する。「注目されている中で何ができるか。ここから波に乗っていきたい」。夏の王者が好スタートを切った。