J2モンテディオ山形MF汰木(ゆるき)康也(22)が、左サイドで脅威になる。23日、静岡・御前崎市でキャンプ中のチームは今年初の練習試合を浜松開誠館高と行い、5-0(45分×2本)で快勝。システム4-3-3の左ウイングで1本目は先発し、何度もドリブル突破を見せた。「悪くなかった。自分が得点するのがJ1昇格の近道。今のポジションは特長を生かしやすい」と胸を張った。

 過去2年はともにリーグ2得点に終わり、加入5年目の大爆発に期待がかかる。「チャンスをつくるところまでは、去年もできている。あとは最後の精度の部分」。右利きながら左サイドが主戦場だ。左45度の角度は“汰木ゾーン”と呼ばれており、中や外に高速ドリブルを仕掛けるなど、切り崩す形を複数持っている。汰木の意気込みを伝え聞いた木山隆之(たかし)監督(45)は「そうなると話が早い。あの年代の選手は1つのプレーで変わることもあるから」と期待をかけた。

 新加入選手2人との好連係も光った。ともに左利きのサイドバック松本怜大(27=町田)とセンターバックのジャイロ・ロドリゲス(25=セパハン)とは息のあったプレーを見せ、攻撃の起点となった。ピンポイントクロスでチャンスを演出した松本は「初めての試合だったけど、自分の特長を分かってくれたし、すごくやりやすかった」と若きアタッカーを絶賛。その汰木も「連係はこれからもっと良くなるし、左サイドがウチの武器になる」と強気に宣言。山形の左サイドに注目だ。【高橋洋平】