「攻撃ガンバ」の奪還だ! ガンバ大阪は1日、大阪市内で公式パーティーを開催し、レビークルピ新監督(64)が優勝を宣言した。MF遠藤保仁(38)はリーグ戦10位に沈んだ昨季の48得点の2倍となる「年間96得点」を目標に設定。今季のチームスローガンである「奪還」のもと、攻撃陣を活性化させ、本来の姿といえる得点力あるチームでタイトルを取り戻す。

 今季のビジョンが明確になった。スポンサーが集まったパーティーの壇上で、レビークルピ監督が宣言した。「私が日本に来た目的は、ハッキリしている。優勝してタイトルをみなさんと祝うことです」。15年の天皇杯以来となる3年ぶりのタイトル獲得。そのためにまず何が必要か。MF遠藤が迷うことなく口にした。

 「監督が最初のミーティングで『攻撃的にいく』と言ったので、たくさん点を取るガンバを見せられたらいい。昨シーズンの倍は入るんじゃないかと思っている」

 10位に終わった昨季は48得点だった。攻撃的なスタイルで初めてJ1を制した川崎Fは71得点で、大きく水をあけられた。34試合制となった05年以降のクラブ最多は初優勝した同年の82得点。それでもあえて遠藤は「年間96得点」と目標を高く設定した。「一番攻撃的だった時は点を取れていた。それだけ点が入れば、おのずと上を目指せる。バランスは大事だが、去年よりはるかに多く点を取れるようにしたい」。得点力不足を痛感しただけに、ゴール量産がタイトル奪還への近道だと考える。

 率いる新監督の思いも一致する。「攻撃的なスタイルを貫くチームが勝てる。いい選手はたくさんいる」と自信を見せる。新スタジアムとなった16年からタイトルから遠ざかっている。それだけに05年の82得点、翌06年の80得点など「G大阪=攻撃」だった時代を知る38歳の大黒柱は「どこからでも点の取れるチームに、もう1度なりたい」とかみしめるように言った。

 沖縄での1次キャンプから前日1月31日に大阪に戻り「いい仕上がりになった」とレビークルピ監督は早くも手応えを得た。白紙という激しいレギュラー争いの中で新生ガンバは原点を見つめ直し、勝利のためのゴールを目指す。【小杉舞】