FC東京の長谷川健太監督(52)は、湘南ベルマーレに勝って今季J1初勝利を挙げ「湘南はサッカーのベーシックの戦う、走るところがJの中でも優秀。そういうチームに対して、臆するところなく果敢に戦い、上回るような試合が出来たのは非常に大きな自信になる」と胸を張った。

 後半1分、MF東慶悟のパスを受けたFWディエゴ・オリベイラ(27)が右足で豪快に決めた1発を守り抜いた。長谷川監督は「ディエゴのすばらしいゴールが出て、追加点が出れば決まった。なかなか出なかったが、DFが最後まで集中を切らさず、代わった選手が前線からプレスをかけて、長いボールを蹴らせなかった。ホームでJリーグ、1勝できたのは選手に感謝したい。やっと1勝とも言える。中断期間は次の試合に向けてしっかり準備したい」と選手に感謝した。

 修正点については「まず、チャンスを作るところまでできている。ここ3試合を見ても、守りが堅い湘南相手に、なかなかチャンスは作れない。対戦して数多く、得点機を作れたのは選手の頑張り。最後の部分はトレーニングしかない」と攻撃のツメの部分だとした。その上で「1つ、プレッシャーから解放され、乗り越えることができたら取れる選手がいる。FWが取ったのは大きい。トレーニングも設定して、蹴りこんでいかないと決定機は上がっていかないと思う」とFW陣の決定力アップに、妥協なく取り組んでいく姿勢を見せた。

 1月の新体制発表時に、「ガムをかまない」「返事をする」など、選手の立ち居振る舞いから立て直すと語ったことが話題となった。就任から2カ月で変化があったか? と聞かれると「どうですかね? 私は分かりませんけど。評価は周りがするもの。変化が起こるような刺激は与えていきたい」と淡々と答えた。【村上幸将】