湘南ベルマーレが98年11月以来、約20年ぶりにガンバ大阪から勝ち点3を手にした。

 前半16分、湘南はFWステバノビッチ(27)のシュートのセカンドボールに反応したMF菊地俊介(26)が、ペナルティーアーク付近から左足を振り抜いて先制。その後も、カウンターから好機をつくった。守っても相手をシュート3本に封じ、今季初の完封勝利。4試合ぶりの白星を呼び込んだ。

 前節横浜戦は2点のリードを守れず、4-4のドローに終わった。曹貴裁監督(49)は「まだまだ子供」とゲーム運びを課題に挙げた。この日は、したたかに追加点を狙い、ゴール前では相手に自由を与えなかった。指揮官は「ピッチの中で、選手たちが隣同士で温度をかん試合、お互いのやりたいことがつながって攻撃も広がっていた。少し大人になったなと。想像の範囲を超える喜びがあった」と、急成長に目を細めた。

 途中出場のベテランMF梅崎司(31)も、大卒ルーキーMF松田天馬(22)ら若手とポジショニングなど、細かいコミュニケーションを図り、短い時間ながら「クローザー」の役目を果たした。梅崎は「前節は逆にリードした展開から自らバランスを崩して同点になった。ボールは持たれても、連動した守備ができていた。1試合ごとにチームの成長を感じる」と手ごたえを口にする。次節は勝ち点で並ぶ浦和との対戦だ。アウェーでの浦和戦に、曹監督は「これをアウェーの試合でできるか」とさらなるチームの成長に期待を寄せていた。