ジュビロ磐田MF中村俊輔が24日、40歳の誕生日を迎えた。御殿場キャンプ初日に節目の年を迎えた司令塔は、尽きることのない向上心を口にした。

 中村は、報道陣から誕生ケーキを手渡されると、迷わずに言った。

 「40歳だから節目という意識はないし、毎年が勝負で(年を)考えたことはない。自分にしかできないプレーをしたいし、他の選手の良いプレーは盗みたい。その繰り返しだよ」

 プロ22年目を迎えた今も、サッカー少年だった時と同様に向上心を口にした。

 オフ期間中には、以前から痛みを抱えていた右足首の手術を受けた。この日もグラウンドを歩くなど、別メニューで調整した。リーグ再開戦となる7月18日のホーム鹿島戦への出場は厳しいが、中村の表情は明るかった。

 「手術前にあった違和感もなくなったし、うれしい。復帰したら、やりたいプレーや練習もある」

 磐田移籍2年目を迎えた今季は、ここまで9試合無得点。中村自身も「良いパフォーマンスを出せていないし、危機感も感じている」と語るなど、満足のいく結果は残せていない。それでも、名波浩監督(45)は「サッカーでは普通にプレーしてくれればいい。内科的な疾患に気をつけよう」と、冗談交じりに変わらぬ信頼を口にした。

 応えるように中村も「自分のことよりも、磐田のためにやっていきたい」と言った。チーム目標の「5位以内」を達成するべく、今後もピッチ内外で司令塔を務めるつもりだ。【前田和哉】