47年ぶりの全国優勝を狙った藤枝東(静岡)は、2回戦で敗れた。明秀学園日立(茨城)に0-0からのPK戦で敗れた。ボールを保持し、攻め込みながらもゴール前での工夫を欠いた。小林公平監督(34)は無念の表情で言った。「試合をある程度コントロールしていただけに、(PK戦までに)決めきりたかったです」。

 2戦連発を狙ったFW井上燎哉(3年)は、トップの位置でボールを収め、攻撃の起点となったが、ゴール前を固める相手の守備は崩せなかった、「フィジカルは全国でも通用しましたが、今後は個の力で打開して得点できるようになりたいです」。

 PK戦では、3人がGKにセーブされた。先月14日のプリンスリーグ東海藤枝明誠戦後から今大会に備え、週2度のペースでPK練習を積んだ。蹴る順番も決めていたが、6月の東海総体初戦の刈谷(愛知)戦に続き、またもPK戦で涙をのんだ。DF鈴木大河主将(3年)は「静岡代表として、情けないです。本当に強いチームは、PK戦も含めてトータルで強い。より本番を想定し、練習を続けたいです」と悔やんだ。

 だが、ここでは立ち止まれない。9月には県選手権が開幕。鈴木は「時間は残されていません。負けた経験をチームに落とし込むことが、キャプテンの役割だと思っています」と言った。今後も守備を固める相手との戦いは予想され、チームは、さらなる攻撃力を求めていく。【古地真隆】